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住居系リートなどが有力な購入者として参入
  〜開発段階で取得を確定する不動産ファンドが増加
 投資家による、開発中マンションの1棟購入ニーズが高まっている。マンションに特化して投資するレジデンシャル・リート(住居系・不動産投資信託)や私募によるレジデンシャル・ファンドなどが登場し、マンション1棟購入が激化しているためで、「マンションの2005年問題」(大都市部を中心に超高層・超大型物件の供給がピークを迎え、過当競争が予想されている)を来年に控え、一般消費者に代わる有力なマンション購入者が出現してきたといえる。
 不動産投資信託(Jリート)を含む不動産ファンドは、建物竣工後に正式に物件購入するのが一般的である。しかし、竣工段階まで待っていては、他のファンドに物件を横取りされたり、デベロッパー自らが販売に踏み切るなど、その物件取得がおぼつかなくなる。そのため、開発段階で取得を確定するファンドが増加してきたという。
 日本初のレジデンシャル・リートとして、東京証券取引所に上場したパシフィックマネジメント系の日本レジデンシャル投資法人は6月に、東京・水道橋で、建設中のマンションの購入を決めるとともに、東京・乃木坂では、新日本建設から、開発中のマンション購入を決めた。
 中央三井信託銀行やケン・コーポレーションを母体とするJリートであるプレミア投資法人は今年3月、モリモトが東京・三田の慶應大学近くで開発中のマンション取得の契約に踏み切った。今後、同投資法人は、ファンド運用総額の7〜8%程度を開発中マンションの取得に振り向ける方針を示している。
 このほか、今後、Jリート上場を目指しているレジデンシャル・ファンドには、米シービー・リチャードエリス・インベスターズ系や、米プロスペクト系などがおり、プロスペクトは、商社系不動産会社や明豊エンタープライズなどと提携し、開発中の物件取得も検討している。
 昨年、オフィスビルの供給過剰懸念から「2003年問題」が騒がれ、不動産ファンドは、オフィスビル投資からマンション投資にシフトする動きをみせた。オフィスビル賃貸に比べ、マンション賃貸の方が入居者が細分化されている分、空室リスクが少なく、賃貸事業として安定性が高いという見方からである。だが、マンションでファンドをつくる場合、オフィスビルと比べ、1物件当たりの価格が少額であるため、たくさんの物件を買い集める必要がある。こうした事情から、Jリートをはじめとする不動産ファンドにより、マンション1棟取得・購入が“過熱化”現象をみせているといえる。 
 【問合先】不動産経済研究所・金融・証券化担当:松本 03−3225−5301
政策動向
  〜国交省、定期借地の権利金を減価償却可能に、来年度税制で要望へ
 国土交通省は、2005年度税制改正で、定期借地に対する税制の見直しを要望する。定期借地権制度の改善を検討している「定期借地権のあり方に関する研究会」(座長=山野目章夫・早稲田大学大学院教授)において具体的な内容を審議しており、検討内容を来年度制度改正要望に反映させる方針である。
 今回の見直し・改正のポイントは、(1)定期借地権の権利金の扱いと、(2)底地の相続税評価の引下げ―の2点。
 権利金については、土地を賃借する利用者が減価償却の対象にできるよう要望する。現行制度では、普通借地権の権利金と同様に減価償却の対象となっていないため、定期借地権を採用した場合の事業者の採算性を悪化させているという指摘がある。
 同省では、「利用者にとって、権利金は定期借地権を取得するためのコストであり、減価償却の対象にならない現行制度は企業会計上、不健全である。毎年、一定率を費用として計上できるようにすべきである」(土地・水資源局)としている。
 また、土地を賃貸する所有者にとっての権利金の扱いに関しては、一定期間賃貸する対価として受け取る譲渡所得とみなすことを求める。現行制度では、総合課税による累進課税であり、「長期間賃貸する対価としては過酷な制度」(同)となっている。
 底地の相続税評価については、土地所有者の定期借地権供給に対する動機付けを強める観点から、一層の引下げを要望する。
 【問合先】土地・水資源局土地政策課 03−5253−8290
政策動向
  〜国交省、木造耐震診断で新たに3階建て、伝統構法も対象に
 国土交通省は、(財)日本建築防災協会が発行する「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」の改訂版である「木造住宅の耐震診断と補強方法」を7月12日付で認定した。
 建築物の耐震改修促進法に基づく指針として、これまで認定してきた同防災協会の診断・補強方法が改訂されたことを受け、その改訂版を新たに認定したもので、当面は、従来の方法と新しい方法を併存させる。
 改訂の主なポイントは、次の通り。
 (1)対象木造住宅の追加=従来は、枠組壁工法の2階建てまでの住宅を対象としており、伝統的構法の住宅や3階建て住宅の評価ができるよう、診断対象の住宅を拡大。
 (2)耐震診断手法の充実=住宅の所有者・居住者が住宅の耐震化の必要性を簡単に評価できるように診断指針「誰でもできるわが家の耐震診断」を作成するとともに、技術者向けの診断法として、「一般診断法」と「精密診断法」を用意し、耐震補強の必要性の判断、補強効果の評価などの目的に応じた診断手法を示した。また、従来あまり明確ではなかった、基礎を強化した場合の効果、継ぎ手・仕口などの接合部の評価を行うようにしたほか、劣化の評価方法を、住宅の部材ごとに行えるように改めた。
 (3)補強方法の充実=近年開発されている新しい耐震補強方法を評価できる手法を追加し、補強した場合の効果が耐震診断結果に適切に反映されるようにした。
 なお、「木造住宅の耐震診断と補強方法」の入手方法等については、(財)日本建築防災協会(電話03−5512−6451)にお問合せください。
 【問合先】住宅局・建築物防災対策室 03−5253−8514
調査統計
  〜都市機構、4〜6月期の土地取得・譲渡の状況
 都市再生機構は、土地有効利用事業による今年度第1四半期(2004年4〜6月期)の土地取得状況と土地譲渡状況をまとめた。期間中に取得した土地は2地区2件、総面積約660平米、用地費約3億円、譲渡したのは2地区3件、総面積約8305平米、譲渡額約12・6億円となった。
 [取得2物件の概要]◇東京都中央区の商業地域=約500平米、隅田川沿いの倉庫、事務所、店舗、住宅が混在する地域の低未利用地で、周辺を含めた街区の再編による高度利用の促進により整備◇名古屋市の商業・準工業地域=約160平米、周辺に戸建住宅、共同住宅が建並ぶ地域における市道沿いの事務所敷地で、公共事業の整備と併せた大規模な土地利用転換による複合開発の誘導により整備。
[譲渡3件の概要]◇大阪市鶴見区鶴見1丁目=約305平米、第1種住居地域・工業地域、譲渡先・植田製油(株)◇川崎市川崎区小田栄2丁目=約4000平米、工業地域、譲渡先・社会福祉法人中川徳生会◇同=約4000平米、工業地域、譲渡先・医療法人社団葵会。
 [事業開始以来の累計]◇取得した土地=119地区269件、総面積約120.4ha、用地費約3491億円◇譲渡した土地=65地区71件、総面積25・1ha、譲渡収入約1344億円。
 【問合先】本社業務第1部土地有効利用推進室 045−650−0801
調査統計
  〜国交省、5月の性能評価は設計・建設ともに増加
 国土交通省がまとめた5月末時点の「住宅性能表示制度の実施状況」によると、新築住宅は、設計性能評価の伸び率が前月に比べてやや鈍化したものの、建設住宅性能評価は前月より伸び率が2ケタ台のアップで好調である。半面、既存住宅の実績は依然芳しくない。
 [新築住宅の設計評価]◇受付戸数1万1565戸(前年同月比13・8%増)◇交付戸数1万909戸(同3・0%増)。
 [新築住宅の建設評価]◇受付戸数8816戸(同43・3%増)◇交付戸数4450戸(同25・5%増)。
 [制度運用開始からの累計]〈設計評価〉◇受付戸数34万1349戸◇交付戸数32万8028戸〈建設評価〉◇受付戸数24万3209戸◇交付戸数15万5272戸。
 [既存住宅]〈5月の実績〉◇受付戸数8戸◇交付戸数10戸。〈運用開始からの累計〉◇受付戸数275戸◇交付戸数259戸。
【問合先】住宅局住宅生産課 03−5253−8111 内線39427
調査統計
  〜住宅公庫、4〜6月期の申込みは16%減の2万3814戸
 住宅金融公庫がまとめた今年度第1四半期(4〜6月期)の 個人向け融資の受付結果によると、◇持家1万4533戸(前年同期実績比32・2%減)◇貸家9281戸(同28・1%増)◇合計2万3814戸(同16・0%減)―となった。新築住宅の建設・購入資金の実質受付営業日は47営業日(災害罹災者等は61営業日)であった。
 買取型の証券化支援事業による民間住宅ローン(新型住宅ローン)の買取申請は、61営業日で1489戸、制度を開始した昨年10月からの累計は2294戸となっている。なお、個人向け公庫融資は、今年度から通年で受け付けている。
 【問合先】総務部広報課 03−5800−8019
市場動向
  〜不動産経済調べ、上期の首都圏建売、4・5%減の3088戸、平均契約率63%
 不動産経済研究所がまとめた今年1〜6月上半期と6月の「首都圏建売住宅(団地型)市場動向」によると、上半期の発売戸数は3088戸で、前年同期(3235戸)比4・5%の減少となった。期中の新規発売戸数に対する契約戸数は1947戸で、初月契約率の平均は63・1%。前年同期(61・6%)比1・5ポイントのアップである。
 [エリア別の発売戸数]◇東京都1069戸(前年同期比4・1%増、シェア34・6%)◇千葉県964戸(同12・5%増、同31・2%)◇埼玉県377戸(同28・1%減、同12・2%)◇神奈川県678戸(同14・5%減、同22・0%)。茨城県での発売はゼロ。
 [価格動向]戸当たり平均価格は4546・9万円、前年同期比5・8万円、0・1%の上昇。
 [エリア別の価格動向]◇東京都5163・2万円◇千葉県3750・2万円◇埼玉県3657・9万円◇神奈川県5202・3万円。
 [敷地・建物面積]◇平均敷地面積137・85平米(同1・08平米、0・8%縮小)◇平均建物面積105・03平米(同1・65平米、1・5%縮小)。
 [6月単月の動向]◇発売戸数568戸(同17・2%減)。◇新規発売戸数に対する契約戸数は338戸◇初月契約率59・5%(同1・6ポイント減)◇平均価格4510・0万円(同108・2万円、2・3%上昇)。
 【問合先】企画調査部03−3225−5301
資格試験
  〜リフォームマネジャー試験の受験受付、8月13日まで
 (財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、2004年度「マンションリフォームマネジャー試験」の受験申込受付を開始した。締切りは8月13日。
 同資格試験は、区分所有建物であるマンションの特殊性を踏まえたリフォーム専門家を育成するために実施するもので、今回の試験が13回目。また、今年1月に改正された「マンション標準管理規約」では、マンションリフォームマネジャーが専門知識を有する者に位置付けられた。
 受験料は、学科・設計製図試験が1万3650円、学科試験、あるいは設計製図試験のみが1万500円。試験日は10月3日で、試験地は札幌・東京・名古屋・大阪・福岡。
 【問合先】試験係03−3261−4567
会員動向
  〜ゼファー、商業施設開発に新規参入、札幌、大阪で計画
 ゼファーは、不動産流動化事業の一環として、札幌市中央区と大阪市中央区で、大規模商業施設を開発する。施設完成後は収益物件として、Jリート等へ売却する。
 「札幌南三条計画(仮称)」(札幌市中央区南三条西5)は、札幌市営地下鉄南北線大通駅から徒歩7分。有力テナントを確保し、事業化の実現性が高まったため、特別目的会社(SPC)を作り、開発する。約3500平米の土地に、S造1部SRC造地上7階地下1階建て、延床面積2万2043平米の商業施設を建設する。物販、飲食、アミューズメント施設などで構成する複合型施設で、屋上部分には大型観覧車を設置予定。事業アドバイザーとして、三菱地所住宅販売札幌支店、三菱商事北海道支社も参画。集客能力の高い施設の企画・開発を進め、安定した収益物件化を図る。04年秋着工、06年3月竣工予定。
 大阪市の計画地(大阪市中央区心斎橋筋2)は、大阪市営地下鉄御堂筋線心斎橋駅から徒歩3分。関西アーバン銀行が所有していた土地建物を、ゼファーと新生銀行、大成建設が資金拠出する特定目的会社(SPC)が取得し、解体後に商業施設を開発する。また、ゼファー不動産投資顧問がアセットマネジメント(投資家や資産所有者等から委託を受けて行う複数の不動産、金融資産の総合的な運用・運営・管理業務)およびプロパティマネジメント(不動産所有者等から業務委託を受けて行う投資対象不動産の収益向上等を目的とした不動産の運営・管理業務)を受託する。竣工後は札幌と同様にJリート等へ売却する予定。
ゼファーは、不良債権の担保不動産、企業保有の遊休不動産をはじめ、その他の未利用・低稼働の不動産に投資を行い、高収益・高利回り物件に再生する事業を本格化させている。大規模商業施設の開発に関して、今後も首都圏を中心に数物件検討している。
会員動向
  〜本社事務所移転
 (株)総和地所(正会員)は20日から、業務拡大のため、下記に本社事務所を移転した。
 [新所在地]〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目10番13号 渋谷Rサンケイビル
TEL03−5485−9999 FAX03−5485−7205
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